新しいホーチミン市(2025年合併):外国人購入者への影響とは
2025年7月1日、ベトナムは全国の省・市を63から34へ再編する大規模な行政改革を実施しました。その中でホーチミン市(HCMC)は、隣接する旧ビンズオン省・旧バリアブンタウ省と統合され、面積・人口ともに大きく拡大した「新しいホーチミン市」として生まれ変わっています。ここでは公開情報をもとに、この合併が外国人の購入者・オーナーにとって具体的に何を意味するのかを、実務目線で整理します。
何が変わったのか:拡大ホーチミン市と「168単位」
公開情報によると、2025年7月1日から旧ホーチミン市・旧ビンズオン省・旧バリアブンタウ省が一つに統合され、新ホーチミン市は面積約6,772km2、人口約1,400万人のメガシティになりました。工業集積地だったビンズオン、沿岸リゾートのブンタウ、そして離島コンダオまでが、行政上は同じ「ホーチミン市」の中に入った形です。
同時に、全国で「区(quận)・県(huyện)」という中間の行政レベルが廃止され、「市 → 坊(phường)/社(xã)/特別区」という2層モデルに移行しました。新ホーチミン市は、113の坊・54の社・1つの特別区(コンダオ)の合計168の基礎自治単位で構成されます。物件情報の住所から「◯区(Quận)」が消え、坊(phường)名に置き換わっているのはこのためです。都心の一部エリアは統合され、「サイゴン坊(Phường Sài Gòn)」のような新しい坊名も登場しています。
よくある誤解:今回HCMCと合併したのは「ビンズオン」と「バリアブンタウ」の2つです。ドンナイ省は合併しておらず、建設中のロンタイン国際空港は行政上はホーチミン市外(ドンナイ側)にあります。この点は広告表現で混同されがちなので注意してください。
3地域比較:旧エリアが「HCMC内」になった意味
合併によって、これまで「別の省」だったエリアが「ホーチミン市内」の住所を持つようになりました。ただし、名称が変わっても実際の距離やインフラは一夜にして変わるわけではありません。旧3地域の性格を押さえておくと、物件選びの判断がしやすくなります。
| 旧エリア | 主な性格 | 外国人購入者にとっての意味 | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 旧ホーチミン市(中心部) | 商業・オフィス・高級コンド | 都心の実需・賃貸需要が最も厚い。外国人枠の在庫も多い | 価格が最も高い。エリア/物件差が大きい |
| 旧ビンズオン省(北側・工業) | 工業団地・製造業・住宅街 | 「HCMC内」表記になり注目度上昇。工業雇用に支えられた賃貸需要 | 都心から距離あり。実通勤時間を要確認 |
| 旧バリアブンタウ省(南東・沿岸) | 港湾・リゾート・ブンタウ・コンダオ | 沿岸/観光の選択肢が「市内」に。別荘・セカンド需要 | 都心から遠い。用途が観光寄り |
上表の数値・性格は一般的な傾向を示すもので、実際の価値は個別の立地・物件・デベロッパーによって大きく異なります。どのエリアが自分の目的に合うかは、外国人におすすめの購入エリアも合わせてご検討ください。
不動産・インフラへの意味:供給拡大と交通網
合併の最大の意義は、これまで省境で分断されていた開発・土地・インフラ計画が一つの「拡大ホーチミン市」として一体的に扱われるようになった点です。工業のビンズオン、沿岸・港湾のバリアブンタウが同じ都市計画の枠に入ることで、供給余地と経済圏が広がりました。
交通インフラも追い風です。公開情報によると、外環状の環状3号線(Ring Road 3)は2026年半ばの全線開通が目指され、ビエンホア–ブンタウ高速道路などの広域道路網、都心とロンタイン国際空港を結ぶメトロ・高速道路の整備も進行中です。ロンタイン空港は2026年末のフェーズ1稼働が見込まれています。これらが実現すれば、旧ビンズオン・旧バリアブンタウ方面のアクセスが改善し、拡大HCMCの一体化が進むと期待されます。市場全体の方向感はベトナム不動産市場の見通し2026も参考になります。
外国人購入者・オーナーへの実務ポイント
外国人の視点で最も重要なのは、「合併は行政区画の再編であって、外国人の所有ルールそのものを変えるものではない」という点です。以下を押さえておきましょう。
- 所有ルールは不変:外国人は土地そのものを所有できず、認可プロジェクト内のアパート・住宅を保有します。外国人枠(1棟あたり原則30%など)や50年の期限といった従来の枠組みは合併後も継続します。詳細は外国人は土地を所有できる?をご覧ください。
- 住所表記の変更:物件やピンクブックの住所から「区名」が消え、坊(phường)名に変わります。契約・登録・名義変更の際は新旧の対応を確認しておくと安心です。
- ピンクブックは有効なまま:公開情報によれば、既存の権利証は有効で、強制的な再発行はありません。ただし手続き時に新住所との整合を確認しましょう。
- 土地価格表は移行期:移行期間中は旧3地域それぞれの価格表が併存し、2026年1月1日からの統一表移行が見込まれます。税・登録料の基準に影響しうるため、最新の適用表を確認してください。
- 「偽バブル」に注意:行政上「HCMC内」になっただけで実距離やインフラが変わるわけではありません。名称変更に便乗した誇大広告に惑わされず、実際の立地・完成予定・デベロッパー実績で判断してください。
新エリアがどの旧地域にあたるか、外国人枠の空きがあるか、価格表がどう適用されるかは物件ごとに異なります。合併後の住所や在庫を確認したい方は、現在販売中の物件一覧から具体的な条件でご相談ください。
まとめ
2025年7月1日の合併により、ホーチミン市はビンズオン・バリアブンタウを取り込み、区/県を廃した2層モデル(113坊+54社+1特別区=168単位)へと再編されました。外国人にとっては、対象エリアの拡大とインフラ整備という前向きな変化がある一方、所有ルール自体は変わらず、住所表記・価格表移行・広告表現には注意が必要です。本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の権利・税務・登録の取り扱いは、必ず公的機関や専門家など公式の情報源でご確認ください。合併後のエリア判定や物件選びについては、Zalo / WhatsApp でお気軽にご相談ください。日本語で対応し、最新の在庫と条件をご案内します。
よくあるご質問
合併でホーチミン市はどう広がったのですか?
公開情報によると、2025年7月1日に旧ホーチミン市が旧ビンズオン省・旧バリアブンタウ省と統合され、面積は約6,772km2、人口は約1,400万人の「拡大ホーチミン市」になりました。かつて別の省だったビンズオンの工業エリアや、バリアブンタウの沿岸・ブンタウ、そしてコンダオまでが、行政上は同じ『ホーチミン市』の中に入りました。
区(quận)や県(huyện)はどうなったのですか?
公開情報によれば、区・県という中間の行政レベルは廃止され、『市 → 坊(phường)/社(xã)/特別区』の2層モデルに移行しました。新ホーチミン市は113の坊、54の社、1つの特別区(コンダオ)の合計168単位で構成されます。物件の住所表記から『◯区』が消え、坊(phường)名に置き換わっているのはこのためです。
合併で外国人の所有ルールは変わりましたか?
いいえ。合併は行政区画の再編であり、外国人の不動産所有ルールそのものを変えるものではありません。外国人は土地そのものは所有できず、対象認可プロジェクト内のアパート・住宅を保有し、外国人枠(1棟あたり原則30%など)や50年の期限といった従来の枠組みが引き続き適用されます。詳しくは[外国人は土地を所有できる?](/ja/guides/can-foreigners-own-land-vietnam)をご覧ください。
すでに持っているピンクブック(権利証)は無効になりますか?
公開情報によれば、既存のピンクブックは有効なままで、合併に伴う強制的な再発行はありません。ただし住所の行政区画名(区名など)が変わるため、売却・相続・名義変更などの手続きの際に、新しい坊名との対応を確認しておくと安心です。実務上の取り扱いは公的機関で最終確認してください。
土地価格表(land price table)は合併でどう変わりますか?
公開情報によると、移行期間中は旧3地域(旧ホーチミン・旧ビンズオン・旧バリアブンタウ)それぞれの価格表が地域ごとに存続し、2026年1月1日から統一表への移行が見込まれています。税・登録料の計算基準に影響しうるため、購入・売却のタイミングでは最新の適用表を確認することをおすすめします。
『HCMC内になった』という理由だけで買うのは危険ですか?
はい、注意が必要です。行政上『ホーチミン市内』になっても、都心までの実距離・通勤時間・インフラの整備状況は変わりません。名称変更に便乗した誇大広告や短期的な『偽バブル』もありえます。実際の立地価値・完成予定・デベロッパーの実績で判断してください。
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