ベトナム vs タイ 不動産投資:外国人投資家のための比較2026
東南アジアで海外不動産を検討する日本人投資家が、最後に必ず迷うのが「ベトナムとタイ、どっちがいいのか」という問いです。本記事は、ホーチミン市で一次販売を扱う当社Happy Landが、外国人投資家の視点で両国を公平に比較します。当社はベトナム物件を売る立場なので、当然ベトナム寄りの情報になりがちです。だからこそ、永久所有や流動性といったタイの明確な優位点も正直に書きます。なお本記事は一般情報であり、投資・税務の助言ではありません。
結論を先に:誰がどちらを選ぶべきか
細かい比較に入る前に、結論を先に示します。あなたの投資目的が以下のどちらに近いかで、向き先はおおむね決まります。
- タイ(バンコク/プーケット)が向く人:永久所有(フリーホールド)を最重視する/流動性と法制度の分かりやすさを優先する/値上がりより安定インカムやリタイア後の拠点を求める保守的な投資家。
- ベトナム(ホーチミンなど)が向く人:高い経済成長と都市化による値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う/割安なエントリー価格で入りたい/中長期の成長ストーリーに賭けられる成長志向の投資家。
つまり「資産の保全(タイ)」か「資産の成長(ベトナム)」か、という軸の違いです。以下で根拠を見ていきます。
所有権:ここが最大の違い
両国の最も本質的な差は所有権の形です。これは利回りや価格よりも先に理解すべき論点です。
タイは、外国人がコンドミニアム一棟の総床面積の49%枠の範囲内であれば、自分名義の権利証(チャノート)に近い**フリーホールド(永久所有)**で区分所有できます。土地そのものは外国人が所有できませんが、コンドミニアムの専有部分は期限のない所有が可能で、相続も比較的明快です。一方で49%枠が埋まると、残りはタイ国籍者・タイ法人向けとなり、外国人はリースホールド(登記上の長期賃借、目安30年+更新)になります。
ベトナムは、土地がすべて国有で、外国人が得るのは50年(更新可)の土地使用権(ピンクブック)というリースホールドです。さらに一棟あたり外国人所有30%枠(戸建ては1街区250戸など)の上限があります。期限と枠がある点でタイのフリーホールドに劣りますが、2023年住宅法以降、外国人どうしの転売が明確化され、出口の流動性は大きく改善しました。
所有権の詳細は当社の既存ガイドが詳しいので、重複を避けてリンクします。外国人は土地を所有できるか、外国人所有30%枠の解説をご覧ください。
価格・利回り:ホーチミン vs バンコク/プーケット
価格はベトナムが割安です。海外の市場データ(2026年時点・あくまで目安、時期と物件で大きく変動)を整理すると、エントリー価格はベトナムが㎡あたり約2,200〜5,500ドル、タイが約3,200〜8,000ドルのレンジ。45〜55㎡の住戸で見ると、ベトナムは概ね11万〜18万ドル、タイは18万〜35万ドルと、同等スペックでタイの方が高い傾向です。ホーチミンは1区が㎡あたり約4,570ドルと最高値、3区が約3,874ドルといった水準が報じられています。
利回り(グロス、目安)はホーチミン中心部で年4.5〜6%、バンコク中心部で4〜6%と大差なし。プーケットの短期賃貸は6〜9%と高めですが、短期運用は管理委託料が賃料の15〜30%と重く、ネットでは差が縮みます。表面利回りではなく、税・管理費・空室を引いたネット利回りで比較してください。
経済成長と賃貸需要
ここはベトナムが明確に優位です。ベトナムは「チャイナ・プラスワン」の製造業シフトと旺盛なFDIを背景に高成長が続き、名目GDPが2027年前後にタイを上回る可能性が指摘されています。都市化・中間層拡大で実需の賃貸需要も厚く、若い人口構成が追い風です。
タイは市場が成熟・透明で安定している反面、成長率は相対的に低く、少子高齢化が進む構造的課題があります。安定インカムや別荘・リタイア拠点としての魅力は高いものの、値上がり益の伸びしろはベトナムに分があります。ベトナム単独の投資妥当性はベトナム不動産は良い投資か2026で詳述しています。
税・出口・ローン・手続きの容易さ
実務面の差は以下の通りです。数値はすべて2026年時点の目安で、制度・税率は変動します。捏造を避け、確認元の数字に基づきます。
- 取得時:ベトラムは新築に10%のVATが価格に含まれ、別途維持基金2%等。タイは移転費用が合計約3.5%(移転税2%+印紙税0.5%+源泉等)。
- 賃貸所得税:ベトナムは非居住者で概ね合計10%(個人所得税5%+VAT5%、年間賃料が一定額超で課税)。タイは実効で15%前後とされる例。
- 売却益(キャピタルゲイン):タイは個人の不動産売却益に対するキャピタルゲイン課税がない点が大きな魅力。ベトナムは譲渡時に課税あり。
- 保有税:タイは年0.02〜0.1%と低水準。ベトナムは本格的な不動産保有税が制度検討中。
- ローン:タイは外国人向け現地ローンがほぼ無く現金前提。ベトナムは一部銀行・国際系が就労許可など条件付きで融資する例があり相対的に柔軟。
- 出口(流動性):タイは売却に6〜18か月・値引き10〜20%、ベトラムは3〜9か月・5〜10%との市場データもあるが、両国とも物件次第。
比較表(2026年・目安、変動あり)
| 項目 | ベトナム(ホーチミン等) | タイ(バンコク/プーケット) |
|---|---|---|
| 所有権の形 | 50年リースホールド(更新可)/土地国有 | コンドミニアムはフリーホールド(永久)/土地は不可 |
| 外国人枠 | 1棟あたり30%(戸建ては街区250戸等) | コンドミニアム総床面積の49% |
| 権利の名称 | 土地使用権(ピンクブック) | 権利証(チャノート) |
| エントリー価格(45-55㎡) | 約11万〜18万ドル | 約18万〜35万ドル |
| グロス利回り(目安) | 4.5〜6% | 4〜6%(プーケット短期6〜9%) |
| 経済成長 | 高成長(GDP急伸) | 低成長・高齢化 |
| 取得コスト | VAT10%(価格込)+維持基金2%等 | 移転費用 合計約3.5% |
| 売却益課税 | あり | 個人はキャピタルゲイン非課税 |
| 保有税 | 制度検討中 | 年0.02〜0.1% |
| 外国人ローン | 一部条件付きで可 | ほぼ不可(現金前提) |
| 流動性・出口 | 改善中(外国人間転売可) | 成熟・安定だが売却に時間 |
| 向く投資家 | 成長・値上がり狙い | 永久所有・安定・リタイア |
リスクと注意点(両国共通+固有)
両国に共通するリスクとして、為替変動(ベトナムドン/タイバーツ)、外国人枠の充足による購入・転売の制約、デベロッパーの竣工遅延・品質、海外送金の証憑(タイはFETF等、ベトナムも送金記録が重要)があります。
ベトラム固有では、50年期限と将来の制度運用の不確実性、保有税導入の議論。タイ固有では、ネガティブな名義(ノミニー)スキームの違法性(実行不可)、観光依存の景気感応度。いずれも「目安・変動あり」を前提に、最新の一次情報と専門家の確認が欠かせません。ベトナム投資の全体像はベトナム不動産投資ガイド2026にまとめています。
まとめ:自社バイアスを明示したうえで
公平に見て、永久所有・流動性・法制度の分かりやすさではタイに軍配が上がります。価格の割安さ・成長性・賃貸実需の伸びしろではベトナムが優位です。当社Happy Landはベトナム一次販売のディストリビューターであり、ベトナム寄りの情報になりがちな立場であることを明示します。その前提でも、上記のタイの優位点は事実として率直にお伝えしました。
最終的な判断は、あなたの投資目的(保全か成長か)・保有期間・資金計画・税務上の居住地によって変わります。本記事は一般的な情報提供であり、投資・税務・法務の助言ではありません。実際の購入前には、独立した税理士・弁護士など専門家への相談を強くおすすめします。
ベトナム側、特にホーチミンの一次販売物件について「自分の条件だとどの物件・どのエリアが合うか」を具体的に知りたい方は、Happy LandへZalo/WhatsAppでお気軽にご相談ください。日本語で対応します。まずは物件一覧もあわせてご覧ください。
よくあるご質問
ベトナムとタイ、外国人にとって所有権が有利なのはどちらですか?
純粋な所有権の安定性ではタイが有利です。タイはコンドミニアムの総床面積49%枠の範囲内であれば、土地付きの権利証(チャノート)に近い「フリーホールド(永久所有)」で自分名義の区分所有が可能です。一方ベトナムは土地はすべて国有で、外国人が得るのは50年(更新可)の「土地使用権(ピンクブック)」というリースホールドです。ただしベトナムも2023年住宅法で外国人どうしの転売が明確に認められ、出口の流動性は改善しています。永久所有を最重視するならタイ、成長性を取るならベトナム、という整理になります。
ホーチミンとバンコク、賃貸利回りはどちらが高いですか?
目安として、ホーチミン中心部のグロス利回りは年4.5〜6%前後、バンコク中心部は4〜6%前後で大きな差はありません。プーケットなどのリゾート短期賃貸は6〜9%と高めですが、管理委託料(短期は賃料の15〜30%)が利回りを圧迫します。数値は時期・物件・エリアで変動するため、必ず最新の実績で確認してください。表面利回りより、税・管理費・空室を差し引いた「ネット利回り」で比較することが重要です。
ベトナムの50年リースホールドは、期限が来たら物件を失うのですか?
50年は土地使用権の付与期間で、満了時には更新申請が可能とされています(2026年時点の運用・将来制度は変動の可能性あり)。実務上は更新が想定されていますが、永久所有のタイのフリーホールドと比べると将来の不確実性が残ります。出口は満了を待たず、保有期間中に売却するのが一般的です。詳細は[外国人は土地を所有できるか](/ja/guides/can-foreigners-own-land-vietnam)をご覧ください。
外国人はベトナムやタイで住宅ローンを組めますか?
タイでは外国人向けの現地住宅ローンはほぼ利用できず、現金購入かデベロッパーの分割払いが基本です。ベトナムは一部の銀行や国際系金融機関が、有効な就労許可などの条件付きで外国人に融資する例があり、相対的に柔軟とされます。ただし条件・金利は厳しく、海外投資家は現金前提で資金計画を立てるのが安全です。融資可否は個別審査・時期で変わるため、必ず最新条件を確認してください。
税金が安いのはベトナムとタイのどちらですか?
項目ごとに異なります。タイは個人の不動産売却益に対するキャピタルゲイン課税がない点が大きな魅力で、保有税も年0.02〜0.1%と低水準です。一方、転売時の移転費用は合計約3.5%(移転税2%等)かかります。ベトナムは新築に10%のVATが価格に含まれ、賃貸所得には非居住者で概ね合計10%(個人所得税5%+VAT5%、一定額超)が課されます。総コストは保有期間や売買頻度で逆転するため、シミュレーションが必須です。これは一般情報であり、税務助言ではありません。
投資初心者にはベトナムとタイのどちらがおすすめですか?
流動性・法制度の分かりやすさ・永久所有を重視する保守的な投資家やリタイア層にはタイが向きます。高い経済成長と都市化による値上がり益を狙える成長志向の投資家にはベトナムが向きます。どちらも一長一短で「正解」は投資目的次第です。当社Happy Landはベトラム一次販売を扱う立場なのでベトナム寄りの情報になりがちですが、本記事ではタイの優位点も率直に記載しました。判断前に独立した専門家への相談をおすすめします。
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